位置情報の基本概念

位置情報の概念は、表面的には単純なものです。今どこにいるかを検知し、Salesforce Tower がどこにあるかを調べて、今いる場所から Salesforce Tower への行き方を導き出します。これらはすべて位置情報を利用した機能であり、長年にわたりモバイル端末で利用されてきました。開発者の場合は、位置情報の概念がもっと複雑なものになります。

位置情報自体は、緯度と経度という基本的な X、Y 座標で表すことができます。これは地理位置情報とも呼ばれます。たとえば、{37.7898007,-122.3991439} (Salesforce HQ の位置情報) のように表すことができます。しかし、Salesforce Tower の座標がわかっても、Salesforce Tower が地図上のどこにあるかや、Salesforce Tower を基準にした自分の位置、Salesforce Tower への到達方法はわかりません。これらは位置情報ベースの機能ですが、簡単な位置情報では位置情報ベースの機能を構築するのに十分ではありません。たとえば、地図の表示、住所の地理コード化、ルート計算も必要です。

LocationService は単純な API であり、Web ブラウザで使用可能な同様の地理位置情報 API から着想を得た機能があります。実行先の物理デバイスの現在の地理位置情報を取得するための簡単なメカニズムを備えていますが、ただそれだけです。基本的な地図を表示するには、LocationService と lightning-map コンポーネントを組み合わせる必要があります。もっと複雑な地図ソリューションが必要な場合は、Google マップや Leaflet などのサードパーティ製のライブラリやサービスを追加することを検討してください。