これまで、開発者がApex Replay Debuggerを実行するには複数のタスクをこなす必要があり、時間も手間もかかっていました。しかし、素晴らしいニュースがあります!2022年2月、私たちはSFDXの効率化を開始しました。Current FileコマンドでApex Replay Debuggerを起動することで、Visual Studio Codeを終了することなく動作させられるようになったのです。これにより、追跡フラグを作成してログファイルを開く必要はなくなります。準備はすでに整っているのです。
Apex Replay Debuggerを実行するには、コマンドを実行するだけです。これまで、Apexテストクラスのデバッグでは、以下を実行する必要がありました。
- 組織にログインする
- 追跡フラグを手動で作成する
- Visual Studio Codeに再び切り替える
- テストを実行する
- 生成されたログファイルを開く
- (ようやく)デバッグを開始する
しかし、SFDXを実行するだけの簡単な手順に変わります。Current FileコマンドでApex Replay Debuggerを起動するだけで良いのです。
今回のアップデートで、組織にログインして追跡フラグを作成する必要はなくなります(システム側で実施されます)。また、ログファイルの生成や読み込みも不要です(これもシステム側で対応します)。ブレークポイントやチェックポイントをApexテストファイルに追加して、SFDXを実行するだけです。Current FileコマンドでApex Replay Debuggerを起動すると、コードのデバッグが開始されます。
Apexテスト、匿名Apex、Apexログのデバッグ
Apexテストファイルのデバッグだけではなく、匿名Apexファイルのデバッグも可能です。これには、同じSFDXを利用します。.apexファイルでCurrent Fileコマンドを使ってApex Replay Debuggerを起動します。
SFDXを開始したら、匿名Apexクラスに対してCurrent FileコマンドでApex Replay Debuggerを起動します。ログファイルが自動的に開き、ユーザはデバッグを実施しログファイルを確認できます。
この便利な新機能をApexログファイルと使用することもできます。追跡フラグはシステム側で作成するため、ユーザが作成する必要はありません。あとはコマンドを実行するだけです。
まとめ
同じSFDXを利用して、Current FileコマンドでApex Replay Debuggerを起動し、Apexテスト、匿名Apex、Apexログをデバッグするだけです。追跡フラグを作成したり、別のログファイルを読み込んだりする必要はありません。デバッグに必要となる余計な(かつ面倒な)ステップを削減し、既存のコマンドを容易に実行できるようにします。
詳細についてはドキュメントを参照するか、Trailheadプロジェクト「Find and Fix Bugs with Apex Replay Debugger(Apex Replay Debuggerでバグの検出と修正を実行)」をご覧ください。
著者紹介
Jeff BeeghlyはSalesforceのシニアソフトウェアエンジニアです。Visual Studio Code対応のSalesforce拡張機能を担当しています。