OOTB (Out of the Box)は「箱から出て」という意味の英語表現です。IT業界においては「すぐに利用ができる」と言う意味で用いられます。Service Cloud OOTBはService Cloudと関連製品をご購入後に「すぐに利用ができる」内容を中心に発信します。開発者やシステム管理者といったService Cloudユーザに加えて、これからService Cloudのご購入を検討されるユーザへ、その価値、特徴、魅力、機能をお伝えします。

前回まで

本記事のテーマは Visual Remote Assistant (以下、VRAと記述) です。下記の通り複数のシリーズ記事として構成がされています。

  1. 【Service Cloud OOTB】#1 Visual Remote Assistant 概要
    1. VRAが求められる背景、VRAの機能概要、利用シーン、サポートについて等々をお伝えしました。
  2. インストールと初期設定 (本記事です)
  3. 運用のための追加設定 (仮)

これらをご覧いただけますと「すぐに利用ができる」内容としてVRAを理解いただくことができます。

おことわり

本記事ではVRAのインストール、設定方法を抜粋しご紹介しています。非常に簡単な設定でどなたでもすぐに利用できることを確認いただく内容です。ですがヘルプやマニュアルとしての位置付けではありませんのでご注意ください。本記事で扱うSalesforce環境はDeveloper Edition環境にVRAのライセンスを追加した環境です。また本記事執筆時の最新バージョンを利用しているためお使いのSalesforce画面と異なる場合があります。ご了承ください。
設定、導入でお困りの場合は担当されているパートナー企業様、ならびに弊社サポートまでお問い合わせください。

パッケージインストール

VRAはパッケージのインストールでお使いのSalesforceへ適用がされます。以下はその流れとなります。



インストールURL
 https://sfdc.co/visualremoteassistant-install

1)上記URLからインストールします。

2)すべてのユーザのインストールを実施します。

3)サードパーティアクセスを承認し、次へをクリックします。

4)しばらく待ちますとインストールが完了されます。



ライセンスと権限付与

VRAを設定、利用されるSalesforceユーザに対して適切なライセンスを付与します。以下はその流れとなります。



1)VRAを利用するユーザ権限セットライセンスで割り当てを開きます。

2) Visual Remote Assistantにチェックをし保存します。





3)VRAを利用するユーザ の権限セットで「RemoteExpert」が存在していることを確認します。

4)有効化に追加して保存します。





5)VRAを利用するユーザのプロファイルでオブジェクト設定を開きます。

6)「VRA」を含むオブジェクトに対して「参照」「作成」「設定を参照」を付与します。





7)VRAを利用するユーザのプロファイルでApexクラスアクセスを開きます。

8)「tspa」を含むApexクラス全て対して有効化します。



VRAアプリによる設定

VRAがインストールされると「Visual Remote Assistant – Admin」アプリケーションが追加されます。VRAの各種設定はそのアプリケーションを開きウィザード形式で順番に実施をしていきます。以下はその流れとなります。

始めましょう



1)アプリケーションランチャーで「Visual Remote Assistant – Admin」アプリケーションを開きます。Visual Remote Assistant Configurationが開かれます。



2)以下の通り設定します。

– 言語を選択します。

– リージョンを選択します。

– ドメイン名として適格なユニークな文字列を入れます。

3)「Check Availability」をクリックします。取得可能なドメインであれば“Available”と表示されます。

4)「Next」をクリックします。

IDプロバイダの設定



1)「Enable Identity Provider」をクリックします。

2)新しいブラウザタブで「IDプロバイダ」が開きます。「IDプロバイダを有効化」をクリックします。

3)証明書が選択されていることを確認し、保存 → OKをクリックします。

4)Visual Remote Assistant – Adminのタブに戻り
チェックを入れて「Next」をクリックします。





この形式を繰り返して設定します



1)画面上部の「Go to ・・・」で該当設定を新しいブラウザ開きます。

2)「 > How to ・・・」を展開すると設定方法が表示されます(英語)

3)方法に従い設定画面へ設定をします。

4)設定が終わったら画面下部の☑️で次の設定へ移動します。

5)設定を簡易にするため設定値をコピーさせる箇所もあります。

設定方法に従い以下を設定していきます。

1.接続アプリケーションの設定 (ポリシー編集)

2.接続アプリケーションのプロファイル設定

3.接続アプリケーションのSAML URLの設定

4.リモートサイトの設定

5.CSP 信頼済みサイトの設定

6.接続アプリケーションの設定 (ACS URL設定)

7.アプリケーションマネージャでVRA部品をユーティリティ項目として追加

設定途中でエラーが発生した場合…

ご迷惑をおかけしますこと申し訳ありません。Salesforceサポートに対応を依頼してください(前回記事のサポートについてを参照)。なお一部の問題はSalesforceの組織名を変更することで解消される場合があります。サポートでの対応を待つか自身の責任として実施するかはご判断ください。その際は組織名変更による影響を考慮するようお願いします。

動作テスト

ウィザード形式の設定後半でVRAの動作検証を行うことができます。



1)「Start Check」をクリックします。



2)「電子メールで招待する」タブを選択します。

3)自分のスマートフォンで受信できるメールアドレスを入力します。

*カメラ付き、マイク付きデバイスの方が試し易いためスマートフォンを推奨します。)

4)「招待の送信」をクリックします。



5)届いたメールをスマートフォンで開き、メール内のURLをクリックします。

6)デフォルトブラウザを起動します。

7)カメラ、マイクなどの利用許可は全て「はい」で回答します。



8)VRAセッションが開始され、映像がコンソール画面の左下で確認ができれば設定は成功です。左下の「赤いExitボタン」をクリックします。



9)Session Summaryが作成されるので「Finish」をクリックします。

各種レコードページレイアウト設定

VRA管理アプリでの動作確認はできました。では実際にVRAを利用する業務レコードで使うための設定をします。これはVRA管理アプリではなく通常のSalesforce設定の範疇で実施をします。

取引先責任者レコードページに招待コンポーネントを配置する



1)Lightningページの編集で、任意の場所に以下の2つのコンポーネントを追加します。

– Invite Form – Visual Remote Assistant
VRAを開始するための部品です。

– Visual History – Visual Remote Assistant
VRA対応履歴を表示するための部品です。

最終テスト、映像顧客サポート実施



1)取引先責任者レコードを開きます。

2)設定したビジュアルリモートアシスタントで、電子メールで招待を送信します。

3)取引先責任者画面でVRAが開始されます。

4)前述のテストフローと同様に操作することができます。

*オーディオ(音声)をONの場合はハウリングに注意しましょう。

次回予告

いかがでしたでしょうか?簡単な設定のみで映像顧客サポートを実現できたかと思います。次回はこのVRAシリーズ記事も最終回となります。VRAを業務に合わせて効果的に活用するための設定をご紹介します。ここでもコーディング、開発は全くありません。ご購入後に設定で「すぐに利用ができる」ものとなります。先進的な映像顧客サポートが素早く提供できる様をご覧いただく内容を予定しています。どうぞご期待ください。
Service Cloud、Salesforceにご興味がありましたら弊社担当営業までお気軽にご連絡ください。

著者紹介



渡辺 敏和 (Toshikazu Watanabe)
株式会社セールスフォース・ドットコム ソリューション・エンジニアリング統括本部
Cloud Specialist & Architect本部 Service Cloud Senior Manager

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(英語のみです)

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