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Learn MOAR Summer ’22(開発者向けツール編)

オリジナル記事

Learn MOAR in Summer ’22 with Developer Tooling

 

2022年5月19日

 

2022年7月31日11:59 pm(PT)までにLearn MOAR Summer ’22のシステム管理者または開発者向けtrailmixをフォローして完了すると、特別なコミュニティバッジを獲得できます。また、5名様に200米ドル分のSalesforce認定バウチャー1枚をゲットできるチャンスがあります。ただし、これには条件があります。参加方法や公式ルールについてはTrailhead Questsのページをご確認ください。

Summer ’22のリリースでは、開発者向けツールについて多数のアップデートが発表されました。こうしたアップデートは生産性や開発者エクスペリエンスの向上に役立つでしょう。VS Code拡張機能のアップデートからまったく新しい機能まで、Salesforceの開発者には明るい未来が広がっています。今回のブログでは、Salesforceをコードで拡張する際に活用できる新機能をすべて確認していきましょう。

 

VS Code拡張機能のアップデート

Salesforceは開発者向けツールの改善とアップデートに常に努めることで、最高の開発者エクスペリエンスを実現しています。最新のアップデート情報については、GitHubのsalesforcedx-vscodeリポジトリやchange logでいつでもご確認いただけます。

 

Rename Componentコマンド

Lightingコンポーネントの開発者が待ち望んでいたのが、Lighting WebコンポーネントやAuraコンポーネントをプロジェクト内で名前変更する機能です。新しいRename Componentコマンドを使用すれば、これを簡単に実現できます。

Lightingコンポーネントのディレクトリを右クリックして、SFDX:Rename Componentを選択するだけで名前を付けることができ、すべてのファイルの名前が変更されます。

 

 

匿名Apexの拡張サポート機能

VS CodeのApexにも素晴らしい機能強化が実施されています。多くのご要望をいただいていた.apexファイルのオートコンプリート対応が実現しました。開発の時間を大幅に削減でき、生産性を飛躍的に向上させることが可能です。

Salesforce開発者は、匿名Apexを使ってコードの検証を行います。展開の必要はありません。自動コンプリートがなければ、こうしたタスクは厄介です。そこで、VS Codeで匿名Apexクラス向けにオートコンプリートサポートを追加しました。さらに、ファイルの最上部に表示されるExecute Anonymous Apexコードレンズをクリックすることもできます。

 

 

Apex Replay Debuggerを簡単に実行

Replay Debuggerは多くの開発者に採用されていますが、利用にあたってはいくつかのステップを踏む必要があります。追跡フラグをオンにして、コードの実行によりデバッグログを生成し、ログファイルでReplay Debuggerを起動しなければなりません。しかし今回、匿名Apexファイルやテストクラスから直接Replay Debuggerを実行できるようになりました。テストの中で、あるいはファイルから直接起動して、コマンドパレットを開くだけで開始できます。

 

Manifest Builder

Manifest Builderにより、マニフェスト(package.xmlという名前で認識されている方もいらっしゃるかもしれません)を簡単に作成できます。大量のメタデータを同時に展開する場合に使用できる、特定のメタデータのコンポーネントや型をリスト化します。Manifest Builder拡張機能を活用することで、展開したい特定のファイルをExplorerビューから直接選択できるようになります。

 

作成コマンド用のカスタムテンプレート

Apexクラスなどのメタデータオブジェクトを作成する際に、ソースファイルにボイラープレートコードを表示したいとお考えではありませんか?カスタムテンプレートを使って、これを実現できます。テンプレートをカスタマイズして、VS Codeで一般的なSFDX:Create Apex ClassSFDX:Create LWC ComponentSFDX:Create Aura Componentなどの作成タスクのバックグラウンドで使用できるようになりました。

テンプレートは、カスタムコードを含むファイルとともにフォルダに保存されています。メタデータコンポーネント向けのSalesforceの公式のテンプレートGitリポジトリサンプルをご確認いただけます。フォルダ構造を変更せずにこのリポジトリをコピーして、お使いのコードに関連するテンプレートファイルをアップデートします。上書きしないファイルを削除すると、カスタムテンプレートの準備が整います。

 

CLIのアップデート

今回のリリースでは、CLIのアップデートも見逃せません。ベータ版の成功やコミュニティからのフィードバックの反映を経て、force:mdapi:betaトピックでご利用いただける以下のコマンドを皆様に提供できることになりました。

  • force:mdapi:deploy
  • force:mdapi:retrieve
  • force:mdapi:deploy:report
  • force:mdapi:retrieve:report
  • force:mdapi:convert

これにより、たとえばforce:mdapi:beta:deployに追加した機能がforce:mdapi:deployでご利用いただけるようになります。これまでforce:mdapi:deployで提供されていた機能は、今回force:mdapi:legacy:deployへと移行されました。つまり、新しいコマンドで問題が発生した場合は、これらのforce:mdapi:legacyコマンドを使用できるようになりました。新しいコマンドはオープンソースで、plugin-sourceプラグインでご利用いただけます。

 

今週のLearn MOAR

製品マネージャーとDeveloper RelationsチームがSummer ‘22で最新機能についての情報をご紹介します。Developer Relationsの新しいコンテンツでは、チームメンバーのお気に入りの新機能を取りあげ、スピーディな開発をサポートします。2022年5月20日(金)9:00 a.m.(PST)に開催されるRelease Readiness Liveもお見逃しなく。今週は、Salesforce開発者ブログでも毎日Summer ’22についての記事をお届けしますので、ぜひチェックしてください。

さらに詳しい情報は、Summer ’22 trailmixをご覧ください。

 

著者紹介

Stephan Chandler-GarciaはSalesforceのシニアデベロッパーエバンジェリストです。主にアプリケーション開発、セキュリティ、Experience cloudを担当しています。Twitterで@stephanwcgをフォローしてください。

 

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